2015夏モデルなど最新スマホの LTE カテゴリー対応状況 【最近の LTE 関連技術 #02】

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。


今回の記事では、「最近の LTE 関連技術」シリーズ 記事第 2 回として、最近のチップセットや、2015夏モデル等のスマホでの LTE 通信機能についてまとめました。

2015夏モデルのスマホや、次期 iPhone 6s の噂だったりで、LTE Cat.6 対応、LTE-Advanced 対応、などと謳われています。最近の LTE 関連の通信技術について、それって一体何だっけ?というのを、「最近の LTE 関連技術」シリーズとして続けたいと思います。

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そもそも LTE Category とは何か?については、以下の前回記事をご参照下さい。
LTE カテゴリー6 とは? 【最近の LTE 関連技術 #01】

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 通信性能はチップセット + 実装によって決まります

端末の中で、通信性能を決める主な要素はモデムです。多くのモデムはチップセットに組み込まれています

もう 1つは、実装として端末メーカーがアンテナファームウェアをどのように搭載するかになるかと思います。どれだけ高性能なモデムを搭載していても、実際に物理的に通信を行うアンテナが無ければ通信はロクに行えないことでしょう。

個人的な予想としては、ハイエンド端末では、チップセットの性能を最大限活用する方向で実装し、ミドルスペックやローエンド端末では、コストカットのために機能削減を行うこともある、という感じではないかと思います。

チップセットと LTE Category 対応状況

最近の端末に搭載されているチップセット毎の LTE Category 対応状況を一覧形式で載せておきます。
DL / UL 速度の単位は Mbps です。

チップセット
メーカー
CPU チップ
セット
モデム LTE
Cat.
最大
速度
DL
最大
速度
UL
CA
Qualcomm Snapdragon
810
MSM
8994
X10
LTE
Cat.
9
450 50 3x
20MHz
Qualcomm Snapdragon
808
MSM
8992
Qualcomm Snapdragon
801
MSM
8974AC
MDM
9×25
Cat.
4
150 50 2x
10MHz
Qualcomm Snapdragon
801
MSM
8974AB
Qualcomm Snapdragon
800
MSM
8974
Qualcomm Snapdragon
400
MSM
8926
Qualcomm Snapdragon
400
MSM
8928
Qualcomm MDM
9635
Cat.
6
300 50 2x
20MHz
Qualcomm MDM
9625
Cat.
4
150 50 2x
10MHz
Samsung Exynos
7420
Exynos
7420
Sham
333
Cat.
9
450 50 3x
20MHz

Cat. 9 対応ということは、Cat. 4、6 を含みます。Cat. 7 は含みません。その辺りの詳細は、前回記事 をご参照下さい。

Qualcomm Snapdragon シリーズの型番規則

Qualcomm のチップセットの型番規則では、Snapdragon CPU とモデムが共に組み込まれているものは、MSM xxxx になり、モデム非搭載のものは、APQ xxxx という型番になります。

iPhone にも搭載されている MDM 9×25, 9×35

モデム名の MDM 9×25 というのは、x は数値が入ります。つまり、MDM 9625 というのも、9×25 シリーズの 1つ です。

CPU と組み合わせた SoC としてパッケージ化もされていますが、モデム単体で CPU とは別に搭載されている場合もあります。

次項でも載せていますが、iPhone 6, 6plus では、MDM9625 が Apple A8 チップセットと共に搭載されています。厳密には、スタックメモリが搭載された MDM9625M というチップが搭載されています。

次期 iPhone (6s? 7?) では、MDM9635M というモデムが搭載されるのではないか、という噂が上がっています。テスト機で実際に搭載されていたということのようです。

MDM9635 というモデム自体は、2013/11/20 に発表されています。Galaxy S5 にも搭載されていたもので、真新しいモデムというわけではありません。しかし、iPhone 6 よりは向上しますし、キャリアのサービス状況を考えれば、十分最先端な性能であるかと思います。

これから登場してくるモデム Qualcomm X12 LTE

まだ搭載端末はありませんが、今後搭載されていくであろう最新モデムもチラッと見ておきたいと思います。

Qualcomm の最新のモデムとしては、X12 LTE (9×40, 9×45) というモデムがあります。こちらは、LTE Cat. 10 に対応していて、CA は DL 3x20MHz だけでなく、UL 2x20MHz にも対応していて、下り 450Mbps、上り 100Mbps という性能を誇ります。

今後ますますの性能向上楽しみですね。

最近の端末の対応状況

2015年夏モデル等の各機種について、チップセット・モデムを並べました。最大速度については、キャリアやメーカーの公表値を記載しています。
DL / UL 速度の単位は Mbps です。

メーカー モデル キャリア Chipset モデム 最大
速度
DL 
最大
速度
UL
Apple iPhone 6
, 6 plus
docomo
SoftBank
au
Apple
A8
MDM
9625
150 50
*1
Sony Xperia Z4 docomo
SoftBank
au
Qualcomm
MSM8994
X10
LTE
225
*2
50
*1
Xperia A4 docomo Qualcomm
MSM8974AC
MDM
9×25
150 50
SAMSUNG Galaxy S6
edge
docomo
SoftBank
au
SAMSUNG
Exynos
7420
Sham
333
225
*2
50
*1
Galaxy S6 docomo 225 50
Fujitsu ARROWS NX
F-04G
docomo Qualcomm
MSM8994
X10
LTE
225 50
SHARP AQUOS ZETA
SH-03G
docomo 225 50
SHARP AQUOS EVER
SH-04G
docomo Qualcomm
MSM8926
MDM
9×25
150 50
LG Disney Mobile
on docomo
DM-01G
docomo Qualcomm
MSM8974AC
MDM
9×25
150 50
LG isai vivid
LGV32
au Qualcomm
MSM8992
X10
LTE
225 25
HTC HTC J
butterfly
HTV31
au Qualcomm
MSM8994
X10
LTE
225 25
SHARP AQUOS SERIE
SHV32
au 225 25
KYOCERA TORQUE
G02
au Qualcomm
MSM8928
MDM
9×25
150 25
KYOCERA URBANO
V02
au 150 25
SHARP AQUOS Xx SoftBank Qualcomm
MSM8994
X10
LTE
187.5 37.5
SHARP AQUOS
CRYSTAL 2
SoftBank Qualcomm
MSM8926
MDM
9×25
112.5 37.5
Motorola Nexus 6 Y!mobile Qualcomm
APQ8084
MDM
9625
112.5 37.5
  • *1 : SB は上り最大 37.5 Mbps、au は上り最大 25Mbps
  • *2 : SB は下り最大 187.5 Mbps

ひとこと

チップセットの最大速度までは達しないことや、同じ端末であっても、最大速度が異なるのは、主にキャリア側の提供しているサービス内容によります。

また、Xperia Z4 の場合、グローバルモデルである Xperia Z3+ のホワイトペーパー(*1) では、LTE Cat. 6 であることが明記されています。
*1 リンク先ページ真ん中右辺りの「Downloads and takeaways」からダウンロードできます 。(PDF)

モデムの性能としては、Cat. 9 まで対応しているはずですが、ファームウェアやテスト上、保証するのは Cat. 6 までですよ、といったところでしょうか。

いずれにしても、直近の端末では、端末の方が性能向上が著しく、持て余しつつあることが分かるかと思います。

次回予定

次回は、キャリア側の提供サービスについて、帯域幅を中心にまとめたいと思います。


今回は以上です。


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